外部薬局との連携で見据える未来とは?|薬剤部
2020.12.21

飯田病院では新たに、外部の薬局との連携という新しい取り組みをスタートさせました。その詳細を総務の山本さんにお聞きしました。
-なぜ外部の薬局との連携を行おうと思ったのですか?
大きくは3つの目的があります。
一つ目は「緊急時の外部協力体制の構築」です。
コロナ禍におけるニューノーマル時代の到来により、どこの病院も院内感染が出てしまった場合のリスクを考えながら運営していかなくてはならなくなりました。
院内感染もしくは少しでも疑わしい症状が出てしまった場合の問題の一つとして、自宅待機による一時的な人員不足が挙げられます。
そのため、外部組織との連携を図ることで、緊急時のバックアップ体制を整えることが将来の有事への備えと考え、今回の取り組みがスタートしました。
具体的には、外部の薬局から人材を派遣していただき、当院の業務を把握、サポートしてもらえるよう研修を行いました。

-確かに、もし何かあった場合、前々から準備しておかないと急には対応できないものですよね。
そうなんです。もちろんそのようなことが無いよう感染対策を徹底していますが、最悪のケースを考えてその時の準備をしておくのも大切なことだと思ってます。
-2つ目は何でしょうか?
2つ目の目的は「違う職場、違う経験を持つ薬剤師同士の交流」です。
働く職場が違えば、薬剤師としての業務も変わってきます。
様々な職場で働く薬剤師たちが、お互いの経験を共有し合いながら共に業務を行うことで、切磋琢磨し、患者さんにより適切なサービスの提供することへ繋がっていくと考えています。
教える側は普段の業務を言語化するために、頭の中で整理する必要がありますし、教わる側は短い間に多くの情報をキャッチしながら、自身の経験とすり合わせする必要があります。
また、お互いの経験をベースに改善した方が良い点などを検討し合うことも出来ます。
-同じ人や場所で働いていると比較できないですからね。異なる働き方をしている人と働くことはすごく刺激になりますよね!
やはり新たな刺激というのは人の成長には欠かせないですからね。
そのため、飯田病院では門戸を閉じず、積極的に外部との交流を行っています。また従業員の知識向上やスキルアップのための外部研修も職員からの要望に合わせて積極的に行っています。
-なるほど。

そして、3つ目の目的は「垣根を越えた医療従事者への教育」です。
-垣根を超えたとはどういうことでしょう?
飯田病院は公的な責務を持つ病院として、医療業界全体への貢献ということも大事なミッションだと考えています。
医療業界全体のことを考えた時に、医療従事者の教育というのは当院の従業員のみに行うだけではもったいないと思うのです。
というのも、飯田病院には非常にユニークな経歴を持つドクターが多数在籍しているんです。
例えば、東京女子医科大学がんセンター長を務めた経歴のある林和彦医師( @dr_hayashikaz)が代表的な存在です。
林医師は教育現場で「がん教育」を推進するために教員免許まで取得し、全国を行脚して講義を行ったり、自身の体験からヨーグルトを開発し60歳にして起業を行うなど、バイタリティー溢れる驚くようなストーリーの持ち主です。

-林先生のお話は誰が聞いてもびっくりで、刺激受けますよね。
ここまでの経験をされている医師はなかなかいないので、是非当院に在籍する医療従事者だけではなく、院外の若い世代の方々にも、医師自身が培ってきた経験を少しでも役立ててもらいたいと、当院医師との交流の時間も取るようにしています。
