地域の中で、飯田病院が担うべきこと。|相談室 室長 平野さん

2020.6.5

飯田病院に入社して今年で20年。
医療相談室(以下:相談室)の長として目指している将来像についてお伺いしました。

-まずは平野さんの経歴について教えてください。

大学卒業後、一度は一般企業に就職しました。
その後、知人の紹介で飯田病院を知り入社しました。
アットホームな雰囲気が自分に馴染んでいて、気づけば20年選手となっています。(笑)
最初はリハビリテーションの助手として入社したのですが、その後は相談室に異動となり、今年で12年目になります。

-平野さんにとっての相談室とはどんなものですか?

相談室の役割は幅広く、飯田病院として新たな患者さんやご家族と初めて接点を持つ部署がこの相談室です。

入社当初、右も左もわからない中、いろいろ教えていただいた先輩方をはじめ患者さんやご家族から学ばせていただくことは大変多くありました。

自分が役に立てることを増やしていきたいと思っていて、「何ができるのか?」を突き詰めていった先にあったのが相談室でした。

所属してからというもの、常に「患者さん、ご家族に対して何かできることはないか?」と考え続けています。

-相談室として大切にしていることがあれば教えてください。

そうですね。
「人と人との繋がり」が全ての原点となっていると思っています。
コミュニケーションを取ること、相手のことを常に考えること、真摯に接すること。
当たり前のことですが、これを徹底できるかが重要だと思っています。
先ほどもお伝えしたように、飯田病院として新たな患者さんやご家族にとって最初の接点がこの相談室です。
言い換えると、私たちの対応が飯田病院のイメージをポジティブにもネガティブにも変えてしまうのです。

そのため、部署としてはどんな些細なことでもお答えができるよう、誠意を持って接することを徹底しています。
私たちが目指しているのは、飯田病院のファンを増やすこと。
それは飯田病院に入院していただくことが全てではなく、飯田病院と関わりを持つ全ての方々に対してです。

-ありがとうございます。
相談室として、飯田病院として目指していることを教えてください。

はい。
飯田病院が開院され、そこから守り続けている価値観(誠心誠意をもって事に当たる)が自分の中で大きなものとしてあります。
初代院長をはじめ飯田病院で働くスタッフの人間的な魅力であったり、地域貢献に対しての姿勢、「地域に根差した病院」など、
当時を知る患者さんや先輩方からポジティブなお話をよく伺いました。

もちろん、ネガティブな情報もあったのですが、飯田病院のファンとして病院を支えていただいている方々が数多くいらっしゃいます。
そのため、私個人として飯田病院のファンになっていただけることを目指して働いてきました。

これをもっともっと組織として作っていきたいと思っています。

そして、相談室や飯田病院側からの捉え方だけではなく別の視点も重要視したいと思っています。
それは「宇都宮市という地域の中で、私たち相談室と飯田病院がどんな役割を担うのか?」という視点です。

現在、「地域包括ケアシステム」というものが推進されています。
私たちのような医療を支える病院だけではなく、薬局や介護など、患者さんを基点に地域全体でサポートをするという考え方です。
今まで連携が取れていなかった分野を連携し、一連の垣根をとり、地域で患者さんを支えていこうというものです。

この地域として患者さんを支える一員として、飯田病院だからこそできること、支えられることを作っていきたいと思っています。

そしてそれは飯田病院として医療サービスを提供することだけを捉えているのではありません。

飯田病院としてだけではなく、
全体を俯瞰しながら患者さんにとって最適解を提案差し上げる存在になっていく必要があると思っています。

療養型病院として提供できることは最大限サポートをさせていただくことはもちろんですが、
私たちではできないことは積極的に連携を図っていく。

それが結果的には患者さんやご家族のためになると思っています。

*『地域包括ケアシステム』とは…
団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、
「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」が切れ目なく一体的に提供される体制のことです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/
原典:厚生労働省より

-なるほど。
地域の中の一員として、飯田病院としての存在価値を変化させていくことが求められるということですね。

はい、その通りです。
相談室をはじめ広く「医療」という領域において、絶対的なマニュアルはありません。
それはひとりひとりの患者さんとご家族の中に答えがあって、それを専門家として支えることが重要だからです。

そのため、私の言葉で恐縮ですが、
今後は「相談コーディネーター」という存在になっていくことが求められると思っています。

ひとりひとりの患者さんとご家族の希望や要望、状態を的確に捉えて、
最適なプランや道筋を提示すること、
そして飯田病院単体ではなく、地域全体として何ができるのか?を考える役割を担うことが必要だと思っています。

患者さんやご家族のゴールはそれぞれ異なります。
個々の求めるゴールに合わせて、今、その瞬間だけを見るのではなく、
近い将来に起こりえることにも対処可能な情報を提供できるようになりたいです。